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皆さん、今日が何の日か分かりますか? 甚大な被害をもたらした東日本大震災が起きてから丁度10年が経った日です。
私は毎年この日には、遠くから黙祷を捧げるようにしています。
2011年3月11日の東日本大震災が起きてから二年後、私は友人数名で宮城県の山元町に支援物資を持ってボランティアに行きました。
震災から二年経っていたのですが、現地は想像以上に悲惨な状態で、私はこの時の光景と感じた事が未だに強く焼き付いています。
当時私は大学生でした(年齢ばれますね)
関西に住んでいたので、少し揺れた程度。
テレビを見てビックリしたことを覚えています。
この時ほど津波の怖さを感じた事はありませんでした。
ただ、「何かしなければいけない」
という衝動にかられました。
たまたま私は関西に住んでいて無事だっただけで、もし被災地に居たら、絶対に「助けてほしい」と思うから。
被災地に直ぐに行くことは困難だったので、知人が団体で街頭募金活動をしていたので参加させて貰いました。
人の冷たさと温かさを深く感じた1年
街頭で募金活動をしていると、協力してくださる方も沢山いました。「頑張って」と暖かく応援してくださる方も沢山いました。
でも中には、「あんたら信用できへんわ」と罵倒される事もありました。
当時、本当にろくでもない「義援金詐欺」も流行っていたので仕方ないとは思いますが。
わざわざ口にしなくていい言葉ですよね。
やはり、直接被災地に行きたい。直接何か出来ることをしたいと思っていた私は少しづつ支援物資を集める事にしました。
ですが、周りからは「そんなことして何になるん」「意味ないやろ」「偽善者やん」とバッシングも多く貰いました。
正直私には理解できませんでした。
「え?逆の立場なら、助けてほしいと思わへんの?たとえ偽善でも、それで救われる人がいるならそれでええのに」
モヤモヤしながら、それでもいつか直接被災地に行きたいと思いながら、中々行動が進まず、
震災から2年が経ったある日、あることがきっかけで、友人に数名に声をかけ
ボランティア受け入れ先を探し、「宮城県の山元町」に行くことになりました。
被災地で目の当たりにした光景
支援物資を積み、車で現地へと向かいました。
震災から2年。復興がなかなか進んでいないとメディアでは報道されていましたが。
想像以上でした。
高速道路を降りて、ある程度進んだ所くらいから、一気に皆の会話が減りました。
本当に悲惨な状況でした。
ボランティア受け入れ先のプレハブに到着し、現地へと案内されます。
簡易イチゴハウスの建設のお手伝いをさせて頂くことに。
「ここら辺には元々、沢山家があったんだよ」
元々何もなかったと言われると疑いもしないほどに本当になにもありませんでした。
ここで人が暮らして、生きていたのだと思うと、言葉がでませんでした。
作業は数時間で終わり、時間もあるので、付近を散歩することにしました。
海岸沿いの防波堤です。どれだけ津波が恐ろしいか物語っています。
2年経っていても、まだこんな状況で、現地の人たちがどれだけ辛い思いをされているのか、改めて考えさせられました。
海岸沿いを歩いているとき、海の風の音だけが聞こえる、その静けさが本当に異様な雰囲気だったことを今でも覚えています。
ここで沢山の命が消えた事実。
失われた家族
残された家族
生き残っても悲しみと生き辛さを抱えながら生きていかなければいけない。
想像以上の悲惨さに涙も出ない程に胸が苦しくなりました。
忘れられない現地の人の言葉
現地では数人の方とお話しすることが出来、中には、家も家族も失ってしまった方もいらっしゃいました。
その人の言葉が、ずっと忘れられません。
「私は家も家族も、もう全部失った。だからこれからは手に入れていくものだけだ」
重みがある、と一言で言えるような言葉ではないですよね。
全て失って、きっと沢山泣いて、沢山苦しんで、沢山辛い思いをして、「命があるから出てきた言葉」
同じ境遇に立たされた時、私はそう思えるようになるのか、想像もつきません。
うつ病を克服するきっかけの一つにもなった被災地での経験
当時私は、うつ病、自律神経失調症、不眠症に数年ほど悩まされていました。
でも、被災地に行き、今がどれだけ有難いことで奇跡のような事なのかを痛感させられました。
生きているなら何でもできる、頑張れる、いや、頑張らなければいけないと思うようになりました。
完全に克服出来たのはそれから数年後になりましたが、この時の経験があったから、色々なことに感謝を出来るようになりました。
生きている貴方に伝えたいこと。生きている私たちにできる事。
現在、コロナの影響があり、本当に大変な世の中になっています。
自殺者も増えたり、職を失ったり、悲しいニュースも多いです。
ですが、どうかお願いです。「生きて」ください。
安っぽい言葉かもしれません、綺麗事かもしれませんが、「生きている事は奇跡」なんです。
生きていれば、なんだって出来ます。お金がなければ国から受けられる支援も沢山あります。
悲しい過去は、明るい未来に変えることができます。
信じていれば、想像すれば、望む未来はきっとやってきます。
今はまだ、向かってきてくれている途中なんです。
年齢も性別も関係ありません、命さえあれば、諦めなければ、きっとなんだって出来るはずなんです。
「生きる事」「感謝すること」「周りの人を大切にする事」これが今の私たちにできることだと思います。
朝を迎えられることは当たり前じゃなく奇跡なんです。私たちは毎日、その軌跡を起こしています。
一緒に生きていきましょう。
望む未来を共に迎えましょう。
最後になりましたが、震災で亡くなった方へのご冥福と、命ある皆様の幸福をお祈り致します。
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